2人になれる場所を探して図書館を訪れたら彼に人気のない場所に連れてつかれて― (ページ 8)
浩希がそっと私から抜き出た。
ツツーっと一筋、浩希の残滓が私の脚を伝った。
浩希がそれを何事もなかったかのようにポケットティッシュで拭き取り、下着を元に戻してくれた。
少し休憩して、また手をつなぎ私たちは図書館を出る。
カウンターのお姉さんが、
「ありがとうございましたー」
と笑顔で送ってくれた。
さっきは一緒に暮らすのもいいな、なんて思ったけど、こんなスリルが味わえるのなら、たまに図書館に来るのも悪くないな、なんて思っている自分がいた。
浩希は、さっきの快感でまだぼんやりしている私を優しく支えながら歩いてくれた。
「よかったでしょ?」
図書館を出ると浩希は言った。
私は顔が真っ赤になるのを感じたが、否定はできなかった。
だって。
気持ちよかったんだから仕方がない。
「また来ようね」
返事の代わりにそう言った。
外の太陽がやけにまぶしかった。
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