子ども扱いしないで。卒業式に抱え続けた想いを… (ページ 4)

「ふふっ。美雪ちゃん、可愛い。」

春彦さんの唇が今度は、私の耳をはむはむする。

「ほっぺは真っ赤だし、目もトロンってしちゃってる。」

「・・・。」

「気持ちいい?」

あっ、言っちゃダメ・・・。

「ねぇ?気持ちよくなっちゃったの?」

春彦さんの意地悪・・・でも、春彦さんに嘘なんてつけないよぉ。

こくん。と頷く。

「ふーん。そうなんだ。じゃあさ、もっと気持ちいいことする?」

「・・・。」

「美雪ちゃん?」

「・・・。」

「あ・・・、ごめん。怖くなっちゃったよね・・・。」

「いや、違います・・・ただ、その・・・」

「その・・・?」

「私、初めてだから、その・・・春彦さんが気持ちよくなれないかもって思って・・・」

「・・・。」

「・・・。」

「もー、そんなこと気にしてたの?」

「え・・・」

「美雪ちゃんの初めて、もらえるんだから、気持ちいいに決まってるでしょ。」

「でも・・・」

「美雪ちゃんは初めてなんだから、気持ちよくなることだけ考えればいいの。」

「・・・。」

「返事は?」

「はい。」

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