「…もっと激しくしてあげるね」Sな彼に逆らえないMな私

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「…もっと激しくしてあげるね」Sな彼に逆らえないMな私 (ページ 1)

20時半を回った頃、付き合って9ヶ月になる大翔を迎えに駅まできた。

真っ黒な空から降りそそぐ雨粒が車のガラスを叩く。

不規則な雨粒は規則正しく動くワイパーによって目の前から落とされ、流されていくのを車のラジオを聴きながら見ていた。

(早く着きすぎちゃった…)

そのまま数分待つ。

大翔と会うのは久しぶりだ。お互い社会人になってからは休みを合わせるのも大変になった。だから今日はとてもドキドキしている。

雨の中、早足でフードをかぶりながらこちらへ向かう男が見えた。

思わず手を降る。

大翔だ。

ガチャッ…

車の助手席が開かれた。

「ごめん、待たせちゃって」

少し雨に濡れた男は相変わらずにこにこしている。

「ううん、大丈夫だよ」

私もにこっとして返す。

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