いじわるな幼馴染と合コンで再会。最悪の誕生日から忘れられないエッチな夜に
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いじわるな幼馴染と合コンで再会。最悪の誕生日から忘れられないエッチな夜に (ページ 1)
「ねぇ、環ってまだ彼氏できないの?」
一週間後は二五歳の誕生日。
いつも通り仕事をこなし、家に帰るだけであろうその日は、『誕生日』であるが故にもの悲しく、退屈に感じるだろう……と、思っていた――高校の友人から電話がかかってくるまでは。
「まぁ……そうだけどさ、急に何……」
「じゃあ一週間後のあんたの誕生日に合コンやるわよ。はい、決定」
了解、とも、わかった、とも返事をしちゃいないのに。
その電話は切れて、会場を指定する地図が届いた。
「……最悪」
よっぽどドタキャンしてやろうかとも思ったけれど、友人は恐らく当日私の会社まで私を迎えに来るだろう――そういう子なのだ。
そして私は全くやる気がないまま誕生日、兼合コンを迎えることになり……その会場で最悪の再会を果たす事になる。
*
「なんで……いるの」
その男……幼馴染の慶太と顔を合わせた瞬間、つい口に出してしまった。
「環……お前男嫌いの癖に合コンとか参加するのな」
あいさつも早々に慶太は「はっ」と私を鼻で笑った。
「しかもすげぇ気合入ってんじゃん。いつもミニスカなんて穿かないくせに」
「うるさいな……関係ないでしょ」
私は慶太に気がつかれないようにスカートの裾をぎゅっと握った。
女子力ゼロの私に『モテコーデ』と『モテメイク』を施してくれた友人には心底申し訳ないけれど、やっぱりこういうのは可愛い女の子がするから意味があるのであって、つまり私にしても意味はない。
「やっぱり環も彼氏いない歴イコール年齢とか気にするわけ?」
相変わらず人を小馬鹿にした態度を崩さない慶太。
「えぇー環ちゃんかわいいのに彼氏できたことないの?」
フォローを入れてくれた男性には申し訳ないが、慶太の存在がちらついて合コンどころではなくなった私は適当にへらへら笑い「うん」と頷く係に徹することにする。
期待はしていなかった合コンだけれど、そういえば慶太は私が気になる男の子ができるたびに、徹底的に邪魔をしてきたな、ということを思い出す。幼稚園からは始まって、女子大に進むまで続いたのだからその執念はある意味すごい。
そう考えると、私の「彼氏いない歴イコール年齢」はこの男が原因の一つと言っても過言ではないのでは? と思い至る。
そう考えるとなんだかイライラしてきて、ひたすらお酒を口に運んだ。
(今日、誕生日なのになぁ……)
いつもの私なら、多分我慢できたと思う。
でも、いくつかの組み合わせが良い雰囲気になっていくのを見て「あ、私やっぱり余るな」というのを肌で感じた時、どうしようもなく虚しくなった。
「あー……と、ごめん。私明日早いから一足先に失礼するね、おつかれ!」
引き留める友人を制して、私はそそくさとその場を後にする。
(うっ……飲み過ぎたかも)
店をでるまではなんとか踏ん張ったが、ここから駅まで歩くのは結構きつかもなぁと思った時だ。
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