新婚旅行の夜、いつも以上に欲しくなって騎乗位に。なのに、力が入らなくて結局ダンナの上で踊らされる私。

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新婚旅行の夜、いつも以上に欲しくなって騎乗位に。なのに、力が入らなくて結局ダンナの上で踊らされる私。 (ページ 1)

新婚旅行はイタリアのヴェネツィアにした。

 人気のハネムーン先であったことと、秀平と麻由美がワイン好きであったことが大きい。

 そして二人がこの地を訪れた時期は、偶然にもセンサの祭りが行われていた。

 ヴェネツィアと海の関係の深さを象徴した祭りだ。「海との結婚」とも呼ばれている。

 そこで二人は、自分達の今の幸せがこの記念祭のように末永く続くように……という、半ばこじつけのような理由で、この祭りを見に行くことに決めたのだった。

 二人は水上バスで儀式の様子をずっと見ていた。

 陸に戻ってからは街へ繰り出した。

 とても楽しかったが歩き詰めだったため、ホテルに戻った頃にはクタクタに疲れていた。

 秀平の後にシャワーを浴びた麻由美は、彼が窓際のテーブルで手招きをしているのに気づいた。

 背の低いテーブルには街で買ったボトルワインやチョコレート、チーズが置かれている。

「ふふ。晩酌ですか、旦那様?」

「お付き合いしてくれるよね」

 もちろん、と麻由美が笑顔で返すと、秀平はさっそくワインのコルクをあけた。

 窓の外には日が沈んだばかりの薄紫色の空が広がっている。

 そして眼下に流れる川は街の明かりを反射していて、とても幻想的だった。

 二人はお見合い結婚だった。

 何度目のデートの時だったか、まだ二人の間にあったぎこちないモノが消えた出来事があった。

「そう、猫カフェよ」

 ボトルを空にしていい感じに酔った二人はベッドで休んでいた。

 しかし、身体は疲れていてもまだ気持ちが高ぶっていた麻由美は、なかなか寝付けずにいた。

 とりとめのない考え事に意識を遊ばせていた結果、思い出したのがこのことだった。

「……なに、急に」

 秀平の眠そうな声。起こしてしまったようだ。

「ちょっとね、思い出したの。猫カフェを見つけた時の秀平さんの顔」

「あ。あぁ……あれは、いや、好きなんだからいいだろう」

 秀平は大の猫好きだったのだ。

「私、あの時に本気であなたとの結婚を決めたの」

「偶然だな。俺もあの時、猫におっかなびっくりしてる麻由美に本気になったんだ」

「あんな情けなかったのに?」

「困り顔がかわいかった」

 思い出し笑いをした秀平に、麻由美は抱き寄せられた。

 そして、麻由美は覆いかぶさってきた秀平にキスをされた。

 彼女も秀平に抱きつくように腕を回してキスを返す。

 秀平の唇が首筋へ下り、それから耳たぶを甘く噛まれる。

 まだアルコールが抜けていないのか、麻由美は敏感すぎるくらいに反応してしまった。

「んっ……」

 肩から胸へと滑る秀平の手のひらも、いつもより熱いと感じた。

 すでにとがっていた乳首を親指で軽く押されただけで、麻由美は背を反らす。

「なんか、へん……っ」

「ああ。俺もだ。あんなに眠かったのに、今は……」

「秀平さん、もっと……」

 麻由美は胸をまさぐる秀平の手に自分の手を重ねた。

 そして視線を上げると、女を求める男の顔をした秀平と目が合った。

 エロティックな色気に麻由美の胸が高鳴る。

 キスをねだると、愛のこもったキスをくれた。

 幸福感にとろけながら麻由美も秀平に触れる。

 しっとりと汗ばんだ胸から脇腹、そして背中。

 自分とはまるで違う彼の身体を感じるたびに、麻由美の気持ちは高ぶっていった。

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