年下ホストにエレベーターで切なく獰猛な告白をされて…見えなかった両想い (ページ 3)
「ねぇ、リコちゃん」
「なに?」
二人きりのエレベーター。
狭い空間に、カイ君の香水が淡く広がっていく。
「もう、俺のとこには来ないで」
「なんで…?」
追い打ちをかける言葉に、意識が遠のく気がした。
「リコちゃんが来ると、辛いから」
「辛いって、どういう意味?」
「こういう意味……」
ばんっと壁を叩く音がして、私はカイ君と腕とエレベーターの壁で閉じ込められた。
「一目惚れだったんだ」
「…っ…んん」
噛みつくようなキス。
唇を離したカイ君の瞳に、柄にない獰猛さが光る。
「せめて色営だったらって…でも、リコちゃんが俺のこと好きじゃないなら、それも辛いから」
だから、と切ない声が言葉を継いだ。
「もう、来ないで」
至近距離で見るカイ君の顔は、相変わらず可愛い。
その可愛い顔を見ていたら、ふつふつと怒りが湧いてきた。
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