年下ホストにエレベーターで切なく獰猛な告白をされて…見えなかった両想い (ページ 2)
「カイ君、約束通り来たよ」
次の週末、私は再びカイ君に会いに行った。
「うん。ありがとう」
いつもみたいに、キラキラの笑顔が見られると思ったのに、今日は少し曇った笑顔。
「どうしたの?具合悪い?」
「ううん。いや、うん。ちょっと、息苦しいかも」
「大丈夫?風邪かな?」
私は何も考えずに、カイ君のおでこに手を当てた。
「熱はないみたいだけど」
「…やめてよ」
カイ君が顔を背けた。
慌てて手を離す。
「え…ごめん…細客が触るなって感じだよね」
『色営』でもなければ『エース』でもない。
そんな女が簡単に触っちゃだめ。
「あ…違くて…子供扱いみたいだったから…」
苦し紛れの言い訳を聞いても悲しいだけ。
「今日はもう、帰るよ」
「分かった…」
引き留めてもくれない。
私は泣きそうになりながら席を立った。
お見送りはする気らしくて、カイ君も一緒に店を出る。
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