意地悪で冷たい欲望しか感じられなくとも自ら囚われる快楽の練習 (ページ 5)
黙ったままの私に呆れたのか、小さく息をはいた先生が私の耳元へと唇を寄せた。
「するの?しないの?しないなら…帰るけど。」
「っ!?」
帰る…その言葉が、こんなにも怖い。
自分が都合の良い女として扱われている事に対しての恐怖なのか、
それとも…奥様に対しての嫉妬からなのかは分からない。
堪えられなかった涙が、とうとう頬を伝い流れ落ちた。
「…て…さい。」
「何?聞こえないよ、梨香。」
未だ変わらない微笑に、私の心がチクリと痛んだ。
「…やらせて下さい。」
「っ!あぁ!」
―あれからどのぐらい経っただろう。
無我夢中になって、私は先生を求め続けた。
自分の舌で先生の口腔内を犯し、白衣を脱がせ、たくましい体に何度もキスを落とした。
慣れないフェラも、涎を垂らしながら精一杯いやらしく。
先生が少しでも喜んでくれるならと、それだけを考えて…。
そして今。
「…梨香。ちゃんと見えない。前どけて。」
向けられる視線は相変わらず冷たいのに。
私はこんなにも淫らに、先生を欲しがっている。
震える手で白衣のスカートを腰より上まで捲り上げると、先生がクスッと笑った。
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