旦那様に甘く意地悪に染め上げられていく私の全て
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旦那様に甘く意地悪に染め上げられていく私の全て (ページ 1)
旦那様は、変わったお方だと思う。
毎夜、コルセットを脱いだ後の私の体――脇腹から腰にかけて、優しく撫でて下さる。
ドレスの下にコルセットを身に付けるのなんて、女なら当たり前のこと。
それを「ご苦労様」なんて言いながら、労って下さるなんて。
私と旦那様との結婚は、いわゆる政略結婚。
両家の都合だけで決められたもの。
けれど旦那様は、私のことをとても愛して下さる。
年上で、紳士的で。
でもどこか茶目っ気があって。
夜は……ちょっと意地悪だけれど。
寝台に腰掛けていた私を、旦那様は後ろから抱き締めた。
肩越しに、頬へのキス。
でも、まだそれは触れるだけのもの。
脇腹に触れる手付きも、ローブ越しに撫でるだけ。
「今日も執務室に閉じ込められて、書類を読んではサインして、またサインして」
溜息交じりの愚痴。
それだけお忙しいのだろう。
「休憩は取られているのですか?」
「窓から逃げようとしたら、庭師に見つかって連れ戻された」
思わず笑ってしまった。
まだ情事の最中の艶っぽい会話ではない。
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