恋人が見ていたのは官能映画。それを知らなかった私がいけないの…?いつもと違う彼の愛撫に感じ過ぎちゃう!

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恋人が見ていたのは官能映画。それを知らなかった私がいけないの…?いつもと違う彼の愛撫に感じ過ぎちゃう! (ページ 1)

並んで座って、恋人好みのフランスだかイタリアだかの古い映画を横目で見ながら、私は女の子の友達とメッセージのやり取りを続けていた。

 マナーモードにしてはいたけれど、スマホが音を立てる度に、雄大は渋い表情を見せた。

 アメリカの現代映画を好む私には、雄大の好みがいまいちよく分からない。

 真面目に観ても、なかなか入り込めなかったし、正直退屈だった。

 でも、彼は私に一緒に観ることを求めた。

 映画の最中はお菓子を食べるのも、ジュースを飲むのも禁止。

 相手が誰でも、メッセージのやり取りなんか論外だったけれど、私がそれをするのには、理由があった。

 映画をエンドロールまで見終えると、雄大はDVDを止める。

「誰と何話してたんだ?」

 やましいところはないので、メッセージの履歴を全部見せる。

 仕事の愚痴や、他の友達の罪のない噂話なので、私の品性を疑われることもない。

「ありがと」

 そう言って、雄大はスマホを返してくれた。

 彼はいつだってそうだ。

 スマホを見せてくれと言って、何もないことが分かると、ありがとうと言ってくれる。

 だって、私には、彼以外の男性などいらないし、興味もない。

 男性と連絡を取るのは、事務的なことだけだ。

 私が映画の最中にメッセージのやり取りをするのは、ただ退屈だからじゃない。

 実現することはないだろうけれど、いつかあらぬヤキモチを妬かせたかった。

 雄大はベッドに乗ると、手招きした。

 私もベッドに乗って、彼に寄り添う。

 映画の余韻なのか、雄大は目を閉じて、私の肩に手を回し、ゆっくりと撫でさすっている。

 私も彼の肩に頭を乗せ、広い胸板に腕を回した。

 雄大はすぐさま、私のおでこや頬に唇を寄せてくる。

 ちゅっ、ちゅっと音を立てながら、キスした。

 お互いに、含み笑いする。

 それは、情事を始めるサインだった。

 雄大が私に覆い被さってくる。

「優美…」

 甘く湿った声がした。

 雄大はいつだってそう。

 しよっか、なんて味気ない言葉じゃなくて、態度で示してくれる。

 私は彼の胸に抱きついた。

 優しく髪を撫でてくれて、決して乱暴なことはしない。

 そんな彼が、大好きだった。

 優しく、あやすようなキス。

 雄大にキスされると、目がとろんとするのが、自分でも分かる。

「優美…可愛いよ…」

 もっと可愛いと言って欲しくて、自分から彼の唇を奪いにいく。

「どうしたんだよ、優美…」

 いつも私は受け身で、雄大のなすがままだった。

 でも、今日は、能動的になってみたい気分だった。

 ちょうど、彼もそんな気分だったらしい。

 いつもなら、俺のものを舐めて、と言うのに、そうは言わなかった。

 代わりに、私の首筋に、丹念に舌を這わせる。

 雄大は滑るような手の動きで、私の部屋着を脱がせた。

 そして、自分が着ているものも脱ぎ捨てる。

 乳首への愛撫もそこそこに、雄大は私の足の間に顔を埋めた。

「あっ…はあ…ぁ…」

 クリトリスをすすり上げられて、私は喘ぐ。

 どうして今日に限って、そんなに性急なのかが、気になった。

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