気になっていた職場の先輩と飲みの席でエッチな話題に。セックスがご無沙汰すぎて「やり方を忘れた」という先輩の言葉が信じられなかった私は、お酒の勢いもあってその真相を確かめることになって……。

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気になっていた職場の先輩と飲みの席でエッチな話題に。セックスがご無沙汰すぎて「やり方を忘れた」という先輩の言葉が信じられなかった私は、お酒の勢いもあってその真相を確かめることになって……。 (ページ 1)

「それじゃ、倫子のプレゼン成功を祝して」

乾杯、と杉田先輩は私のグラスにジョッキを重ねた。

そして一杯目を勢いよく飲み干すと、口の周りに泡をつけてニカッと笑う。

営業先でのプレゼンを無事に終え、私と杉田先輩は会社近くの居酒屋に来ていた。あんまり人前で話すことは得意じゃなかったんだけど、入社当時から指導してくれた杉田先輩の後押しもあってなんとかやり遂げることが出来た。

「ホント、杉田先輩のおかげです」

「ええ? 何だよ急に」

「だって、私一人じゃ出来なかったですもん。練習にも付き合ってくれたし」

「そりゃあ、可愛い後輩の為だからな」

可愛い、というところで不覚にもドキッとしてしまう。

杉田先輩はみんなに優しいから、私もその一人だってことは分かっているつもりなんだけど。

「? どうした、ボーッとして。もう酔ったのか」

「いえ、ちょっと考え事っていうか」

「ははっ、真面目だなぁ。仕事のことは会社出たら忘れろよ」

「……仕事のことじゃないですよ」

「じゃあ、もしかして俺のこと?」

枝豆を口に放り込みながら言う。杉田先輩にとっては何気ない一言だったんだろうけど、図星だった私は咄嗟に返事が出来なかった。

そんな私の様子に違和感を覚えたのか、杉田先輩は心配そうに顔を覗き込んでくる。

「え、俺なんかしたっけ……?」

「ち、違います違います。あの、仕事のこと考えてました」

「おいおい、嘘つくのはこの口か?」

そう言って杉田先輩は私の唇をペシペシと枝豆で叩いてきた。その仕草に少し苛立ってしまったのと、お酒がまわり始めたこともあって……私はゆっくりと舌を出してその枝豆をぺろりと巻き取った。

「あっ……」

唖然とする杉田先輩をよそに、私は枝豆を口から取り出す。そしていつも通りに皮を向いて中の豆を食べた。

「やめてくれよ。そんなんされたら変な気分になるだろ」

「変な気分?」

「……しばらくしてないから、いま中二並みに敏感なんだよ」

「中二って……めちゃくちゃ性に興味があるお年頃じゃないですか」

「そう。それでいて、セックスの仕方が分かってないっていう感じだな」

突然先輩の口から“セックス”なんていう言葉が飛び出して、今度は私が慌てた。

「せ、先輩は大人なんだし、もう仕方は分かってるでしょ?」

「いや……あまりにもご無沙汰すぎて、どうやってヤッてたのか忘れたよ」

「あはは、そんなのぜったい嘘――」

「確かめるか?」

杉田先輩は真っ直ぐ私を見て言った。冗談でしょ、という声は店内のざわめきに消えていく。

すると杉田先輩は私の手を取り「出よう」と立ち上がった。私は戸惑いながらも先輩に手を引かれるまま店を出た。

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