仕事のできる女上司が容姿端麗と評判の後輩にミスをカバーされて…偏見が解けるとき (ページ 2)
「金子君…ごめん。今日は無理だわ」
そう言いながら顔は固まっていた。
「良いですけど。何があったんですか?」
「ちょっと・・・」
言い辛そうにしている私に
「俺らパートナーなんですよ。何か仕事で失敗したなら一緒に考えましょう」
そう言って私の顔をじっと見つめて。
1つため息をついてネクタイを緩めた。
「で?どうしたんです?」
今までの、年下のイメージとは違って急にオトコの声になった金子君が安心させるように笑いかける。
「午後に行った会社に先日出した見積もりのお伺をしたんだけど」
「はい」
「安い方を間違って出していたのよ」
「・・・・あの金額は社内会議で通らなかったんじゃ」
「うん」
「で、先方はその金額でやれ、と?」
「そう」
私の話を聞いて少し考えていた金子君が携帯を取り出して
「ちょっと電話をしてきます。あの会社に大学時代の先輩がいるんです。今確認してきますから」
そう言って部屋を出た。
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