心も身体も癒やしてく…紳士的な彼が見せたちょっぴり強引な一面

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心も身体も癒やしてく…紳士的な彼が見せたちょっぴり強引な一面 (ページ 1)

「お前みたいな奴に、女の子と付き合う資格なんかないよ」

私の『彼氏』の胸ぐらを掴んで、その人は低い声で告げた。

大学時代の仲間にお前のこと紹介するから、と言われ、『彼氏』に連れてこられた居酒屋での出来事だった。

付き合う前は優しかったはずの『彼氏』は、付き合い始めてからは人が変わったように身勝手になった。

その日も彼は、「こいつ、マグロの不感症女でさ」と仲間達に私とのセックスを面白おかしく話して聞かせ、大声で笑っていた。

彼の人を見下す態度や乱暴過ぎるセックスに消耗しきっていた私は、ただぼんやりと彼の隣でそれを聞いていた。

だから最初は、その人が何を怒っているのかわからなかった。

「ごめんな、早織ちゃん。ホントに、ごめん」

彼の先輩だというその人は、突然凄まれて口も聞けなくなっている彼に代わるように、泣きそうな顔で私に頭を下げた。

それが、明利さんだった。

それが『彼氏』と別れたきっかけだと同時に、明利さんと親しくなったきっかけだった。

明利さんを好きになるのに時間はかからなかったし、「付き合おう」って言われた時は嬉しくて泣いてしまった。

大事にしてもらって幸せだけど……

私達の間には一つだけ、悩ましい問題があるのだった。

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