夏祭りで下戸なくせにお酒を飲んじゃった彼にお社の裏で襲われちゃう (ページ 3)
「光ぃ………」
「なぁに〜?」
神社に着いた二人はそれから屋台を一通り見て歩き、お腹の空いた類は色々と買い占めひとりで黙々と胃袋に収めていた。
光はその間に、金魚掬いに熱中していた。
「…お前、相変わらず下手くそだなぁ」
「なっ、酷いよぉ!」
光の手には、小さな赤い金魚が一匹だけ袋の中でふよふよと泳いでいる。
「私が不器用なの知ってるでしょ?ったく、自分が器用だからって…」
「ん、光こっち行こぉー」
類は石畳みの道を急に外れると、暗い林の中にある舗装されてない道に入っていく。
光は途端不安になり、類の腕にギュッとしがみ付く。
(どこ…行くんだろう?)
しばらく黙って歩けば、人気のない開けた所に出る。
どうやら、神社のお社の裏側にいるようだ。
「類…ここに何かあるの?」
「ん、まだ秘密ぅ〜」
類はニコニコしながら光の手から金魚の入った袋を受け取ると、近くの木の枝にかける。
そうしてお社の廊下に光を座らせると、いきなりキスする。
「んぅっ!?」
驚いた光は思わず口を開け、そこから類の舌がヌルッと侵入してくる。
(ん…類っ?……ってか、この味…)
「…ぷっはぁっ!ちょ、類っ、もしかしてビール飲んだの!?」
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