結婚式の二次会で偶然会った大好きな上司に酔ったい勢いで告白したら―!?

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結婚式の二次会で偶然会った大好きな上司に酔ったい勢いで告白したら―!? (ページ 1)

「中野、急だけど明日、休日出勤頼めないかな?」

耳に心地よいテノールの声が、帰り支度を整えた私を呼びとめる。

くるりと振り向けば、第一営業部 第一営業課の早瀬課長が、甘いマスクでこちらを真っ直ぐに見つめていた。

課長になった今でも、営業成績は社内トップ。

39歳、バツイチ。

いつもきちっとオールバックに整えた黒髪が、端正な顔に良く似合っている。

「早瀬課長。すみません。明日は総務部の渡辺さんの結婚式があるんです」

同期で『キャリアウーマンになろうねー』なんて励まし合ってきたけれど、33歳の誕生日を目前に渡辺さんは結婚してしまうのだ。

彼氏いない歴三年。

叶いそうにない社内恋愛に溺れている私を置いて。

「ああ。そういえばそうだったな」

「お先に失礼します」

人気(ひとけ)が少なくなったオフィスで見つめ合っているだけで、動機が早まり顔が紅くなりそうで、私は急いで踵を返し会社を後にした。

素敵な結婚式が終わり、二次会へと進む。

幸せな二人を見続けているのも気が滅入るので、挨拶をすませた私は隅っこの方でお酒を楽しんでいた。

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