「すべての男に嫉妬してるよ」カラオケボックスで知らされる彼の本音 (ページ 3)

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「はぁぁ?帰ったぁ?」

ガラの悪い金髪の男が、カウンターに身をのりだす。

「怜依ちゃんなら、さっき帰ったよ」

棗が、笑顔で答える。

「俺ら、見てねーし。・・店長、どっかに隠してるんなら・・」

金髪が、彼を覗き込み、凄んでみせる。

「・・どっかに隠してるんなら?」

ふっと、棗の声色が変わる。

急に気温が三度くらい下がったように感じ、男がぶるっと身震いをした。

「隠してるんなら・・」

なおも言い募る仲間の袖を、別の男が引っ張る。

「やべえよ、もうやめようぜ」

「なんだよ、ビビッてんのかよ」

金髪が言う。

そこに、バイトが割り込んだ。

「その辺でやめたほうがいいっスよ。店長、こう見えて極真の有段者っス」

金髪が明らかに怯んで、半歩後ずさった。

「・・な、なんなんだよ」

「おい、行こうぜ。飲み直しだ」

三人が何やらわめきながら、去っていく。

「こう見えて、ってどう見えるんだ」

棗が言う。

「いやぁ、店長、イケメンですから」

一馬がそう言って、ウインクする。

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