誕生日にどうしても会いたいとごねる年下彼氏と疲れている社会人彼女の癒されひともんちゃく (ページ 4)
「はぁっ、気持ちいいです、ヤバい」
「ん、んんん!……」
「ま、まだ、我慢しますが、その……出すときは中に出していいですか……」
「あんっ、いいよ、いいからぁっ、もっと突いて……」
「だから!そんなこと言われたら出てしまいます!……ぅあ」
雪匡は慌てて腰を止めた。
しかし愛しそうに身体を撫でるのはやめない。
「あ、危なかったですイキかけました」
「雪匡君、ねぇ、中に出していいよ、だって結婚するんでしょ私たち……」
「だ、だからっ……うぅ……」
意地悪しないでください、と小さな声を出して雪匡は後ろから緩く抱き締めてくる。
「責任はもちろん取ります、好きです……結婚します、大切にします……」
「うん……だから出していいよ」
「独占欲で要求したんですが……すんなりと受け入れてくれるなんて」
「だって好きだもん、雪匡君のことちゃんと」
だからさっきみたいに心配しないで、ね?と腰をひねって顔を覗きこむ。
すると、雪匡は顔を真っ赤にして伏せていた。
今にも泣きそうな表情で。
「……なさい」
「え?」
「ごめんなさい、イッちゃいました」
半べそになりながら、ごめんなさいこんな男でと言って謝り続けるので、思わず笑ってしまう。
「いいよ、誕生日だし」
「誕生日を理由に許されたくないんですけど……」
「泊まっていくんでしょ?ならもっかいくらいするだろうし、気にしないで?」
「気にしますよ~!!!」
モタモタと一度チャックを上げて、覚束ない足取りでリビングにおいてあるティッシュ箱を取りに行き、私に手渡してくれる。
「今夜はいっぱいしましょう……巻き返してみせます」
「うん、じゃあまずは一緒にお風呂入ろっか」
「……はい!一緒に入ります!!」
一緒に、というワードで尻尾が見えるくらい雪匡は喜んでいる。
彼の機嫌の取り方も最近慣れてきた気がする。
「じゃあ私タオル持ってくるから、先にシャワーのお湯出しといて」
「はい!!!」
意気揚々と雪匡はお風呂場に歩んでいく。
その背中を見送りながら、私はクローゼットの中からタオルと、その奥にある小箱を手に取った。
雪匡に買っていたプレゼントの腕時計だ。
雪匡がお風呂からあがったら、まず目に入るようにリビングのテーブルの中央に置く。
「ミキさん早く~!」
間延びした幸せそうな声がバスルームから聞こえてくる。
「はーい!今行くー!」
パタパタとお揃いのスリッパをはいて、廊下を走る。
いつの間にか、私の疲労感も消えていた。
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