左官屋女子と、建築士。 (ページ 2)

スライドドアを開ける音が夜に響く。

普段は若い職人たちと一緒にわいわい言いながら使っている車。

そのシートに仰向けに倒された。

乱暴にニッカポッカと下着を脱がした利人さんは、わたしの脚を大きく押し広げた。

夜風が恥ずかしい場所に吹く。

「手は汚れてるから、口でするね」

「待っ…くふ、ぅ…！」

ドアが開いたままなのを思い出して、悲鳴を押し殺す。

それでも、熱い舌は淫核の先っぽを潰すようにぐりぐりと動いた。

わたしは自分の手のひらの中に、喘ぎを小さく吐くしかなかった。

「いっぱい、溢れてきた。千星ちゃん、気持ちいいんだ？」

返事なんて待たないで、利人さんは蜜を舐めとるように舌を使い続ける。

ぴちゃぴちゃという音が、住宅街に染みこんで消えていった。

なのに、わたしの耳の中では卑猥な音が鳴り響いている。

「んぁ、は、んんん…」

快感が膨らんで、膨らんで、弾ける寸前だ。

「太ももが震えてるよ。イきそう？」

こくこくと頷いた。もう、早く達してしまいたい。

「可愛い顔。イかせてあげるね」

利人さんが再び淫核に舌を伸ばした。

尖った先端を舐められた瞬間、絶頂が訪れた。

「ふぁ…っ…ぁ、あ！！」

腰が怖いくらいにびくびくと跳ねる。全身が快楽でダメにされる感じがした。

「千星ちゃん、今ものすごく、綺麗な顔してるよ」

満足そうに笑う利人さんに、なんだか負けた気がして悔しい。

「利人さんの雄の顔も見せてください」

わたしは起き上がって、シートをフラットにした。

誘いこんだスーツの体に跨る。高そうなベルトを外して、スラックスを下げた。

「なんだ。がちがちに勃ってるじゃん」

ボクサーショーツから飛び出した利人さんの分身は、硬く反り返っていた。

「千星ちゃんの可愛い声と顔で、勃たない男なんかいないって」

「そういうの恥ずかしいから言わないで」

「本当のことなのに」

憎らしいほど優しい微笑みを歪めたいと思った。わたしの体で。

「もう、いい。黙らせてやる」

わたしは硬い分身を自分で、蜜口に挿し込んだ。

最初の圧迫感を通り過ぎて、奥に分身が辿り着くのが気持ちいい。

「…っふ、千星ちゃんの中、すごい締まってる」

「あ…イッたばかりだから…ぁん」

ゆるゆると腰を動かすだけでも、達してしまいそう。

「ダメだ。限界。千星ちゃん、動くよ」

がしっとわたしの腰を両手で掴んで、利人さんが分身を突き上げた。

ごつごつと音が聞こえそうなほど、深い場所に分身の先端が当たる。

その度に、火花のような快感が目の前で散った。