新人教育をしていたら後輩兼恋人に、人のいなくなったオフィスでいたずらされて
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新人教育をしていたら後輩兼恋人に、人のいなくなったオフィスでいたずらされて (ページ 1)
「・・・っふ・・・ん」
オフィスの暗がりの中、自分の荒い呼吸が響いている。人気のない静かな空間で、一段と耳に残ってさらに頬があつい。必死に両手で口元を押さえつけて声を殺しているのに、反応して跳ねる足や殺しきれない声が、相手に伝わってしまう。
「ここですか?先輩」
さわやかに、一つ下の後輩兼恋人が笑う。私のデスクの下にいるという意味の分からない状況で、もっと言えば太ももの間に後輩の顔があるという、とんでもない状況で。
「そんないやらしい顔をして。あの新人にもそんな顔見せたんですか?」
「・・・っ・・・ちがっ・・・あっ」
必死に首を振るのに、彼は手を止めてくれない。男らしく節の目立った指が、私の中をかき乱してくる。熱い。熱いし、苦しいし、つらい。時間外勤務として、新入社員の指導要綱を作っていたら、気が付けばこんな状況。会社でうたたねしていたのが悪かったのか、最近恋人である彼とあまり会えていなかったのが原因か。
「先輩、年下なら誰でもいいんですか?」
「やだぁっ!」
そんなことない。そんなつもりもない。仕事として先輩として、入社したばかりの後輩の面倒を見ていただけだ。なのに、仕事上でもプライベートでも大事な彼に、責められるなんて。どこで、誤解させてしまったのだろうか。スカートはめくれあがって、パンストは破かれ、本来なら仕事をすべき場所で、それでも彼の指に感じてしまう。いやらしい自分。情けない自分。
「・・・あや先輩?」
目があつい。あぁ、化粧がもうぼろぼろだ。涙で濡れる視界の中で、驚いた顔の彼が見えた。
「ごめん、泣かないで」
何度も何度も、やめてと。いくら定時を大分過ぎていても、誰が来るかも分からない状況で嫌だと言っても止めてくれなかった彼が、やっと止まった。慌てたようにデスクの下から出て、抱きしめられる。
「亮君、ごめ・・・ん。私が」
「あや先輩は悪くない。俺が暴走しただけ。ごめんなさい」
「・・・新人君とは、何もないの」
「うん、知ってます。あや先輩が真面目に指導しているだけなのも。俺が嫉妬深いだけ。本当に、ごめんなさい」
ほっぺに手が添えられて、じっと覗き込まれる。やだな。今、私の顔は化粧が崩れてひどいことになっているのに。恥ずかしくて俯いたらぐいっと上向けられて、唇が当たった。驚いて声を上げようとしたら、さらに深く口づけられる。止まらない。止めれない。
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