下着をつけていない生徒がやってきて…化学教師が教える知らない世界

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下着をつけていない生徒がやってきて…化学教師が教える知らない世界 (ページ 1)

「津森センセ・・」

コンコン、と化学準備室のドアがノックされる。

中にいた、白衣を着た若い男性教師が、怪訝そうに顔を上げる。

「どうした?質問か?・・こんな時間に」

もう日の落ちかけた夕暮れ。

セーラー服の可愛らしい少女が、おずおずとドアの隙間から覗いている。

確か2年の・・友達にカナ、と呼ばれていたような。

「・・センセ・・に質問、が」

・・ふぅん。

津森センセ、と呼ばれた20代後半の男がわざとゆっくり彼女に近づくと、耳元で囁く。

「・・カナ、だったか?」

「・・はい」

急に下の名前で呼ばれ、少女が頬を染める。

「あ・・の・・」

甘い吐息。

項垂れる頭。

おやおやこれは・・飛んで火にいるなんとやら、かな?

津森が、心の中でフッと笑う。

高校の教師をしていると、たまにこうして迷い込む蝶がいるものだ。

自分から、囚われるために、やってくる。

知らない世界を垣間見たくて。

「とにかく、中に入りなさい」

「・・はい」

わざと聞こえるように、ガチャリと鍵を閉めると、彼女がぴくん、と、体を震わせる。

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