気になる彼と一緒に観た恋愛映画の結末と私の恋の結末 (ページ 3)
布越しにペニスを撫でると、彼は驚いて唇を離してしまった。濡れた唇の間に、透明の糸が伝っている。じっと彼の顔を見つめると「だめじゃないけど……」と、困っているような喜んでいるような微妙な表情を見せた。
「……詩織ちゃん、思ったより大分積極的で驚いてる。ゆっくり進んでいこうと思ったけど、大丈夫かな……」
「大丈夫って……あっ!」
腰を支えていた手が、するすると下へ移動してスカートの裾を捲りあげた。尻の円みを堪能するように撫でながら、彼は呼吸を荒くしていく。股間の熱はより一層硬くなっていき、私の手のひらにグイグイと押し付けるように腰を揺すっていた。前後から追い詰められて、私も息を乱していく。直接秘部を触られていないのに、すでに下着が濡れている感覚がある。もじもじと腰を震わせて、至近距離にある彼の顔を見上げた。
「はぁ……孝之くん、私……直接触ってほしい……」
「……うん、わかった」
彼は私のストッキングと下着を脱がすと、躊躇うことなく秘部へ手を伸ばした。「あっ」と声を上げたのは、想像以上に濡れていたからだろうか。長い指がゆっくりとナカへ侵入する感覚に、喉の奥が震える。「ふぁ、あっ、ぁ……」と途切れ途切れの喘ぎ声が止まらず、目の前にある彼の胸に口を押し付けた。
「ナカ、すごく熱いよ。はぁ……指だけじゃなくて、早く俺のも……」
下半身から漏れる淫らな水音と、彼の熱っぽい声が狭い玄関に響く。手のひらに当たるペニスは時折ビクンと大きく震えて、私を求めてくれていることがわかる。彼の身体に口を押し付けたまま、小さく「いれていいよ」と伝えると、彼は荒い手つきでペニスを取り出した。手早くゴムを付ける姿を、私はもどかしい思いをしながら見つめる。
彼はひくひくと震える秘部に亀頭を宛がうと、ゆっくりナカへ押し込んでいき――
「あぁっ、あっ……ああぁ……孝之くん……っ」
初めて来た彼の家の玄関で、扉に背中を預け、立ったまま挿入されている。
私の身体は、指とは比べ物にならない質量で膣を満たしてくれる彼のペニスを悦んでいた。大きく張った亀頭が膣壁を擦るたびに、奥が疼いてたまらない。我慢できずに腰を揺らすと、彼は嬉しそうな吐息を漏らした。
「気持ちよさそうな顔してる……ここがいいんだ?」
私は知らないうちに、自分が反応する場所をペニスに擦りつけていたようで、彼に指摘されて赤面する。オロオロとして動きを止めると、代わりに彼がそこを突いてくれた。腰の奥がジンと痺れて、時折下半身の力が抜けそうになる。必死に目の前にいる彼の身体に抱きついて、強い快感を貪った。
「はぁ、はぁ……あぁ……んっ、頭……ふらふら、してきた……」
「……っ、俺も……もう、限界……近い……かも……」
切羽詰まった声で自分の状況を伝えると、彼も同じだと言ってくれる。その一体感は、映画館で彼に声をかけられた時よりも、居酒屋で大好きな映画を語り合った時間よりも、幸福に感じた。
彼の腰の動きは更に激しさを増し、私も彼のペニスを悦んで締め付ける。最奥を突かれた瞬間、私は背中を仰け反らせて絶頂した。
「……っ! くっ……でる……!」
彼も私の絶頂につられるように、ゴムの中へ白濁を吐き出す。彼の温もりを感じながら、私は荒い息を整えるように深呼吸した。彼の胸元に顔を寄せると、ドキドキと心臓が跳ねている音が聞こえる。
ふと視線を感じて顔を上げると、彼がキスをしてくれた。頭を撫でる手の平はひたすらに優しくて、まるで恋人同士のようだ。
彼は私と付き合うつもりはあるのだろうか? 今夜観た恋愛映画だと、女の子を部屋に連れ込んだ時点で男の子は告白をしていたのだけど……
「詩織ちゃん、その……実はさ……」
「うん、なぁに?」
彼が恥ずかしそうに口を開く。もごもごと話しづらそうにしているのはなぜだろう。彼が私の同期に「私は映画好き」という情報を聞き、わざわざきっかけを作りに会いにきてくれたのだと知るのは、もう少し後の話――
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