お互いの背景を知らないまま身体を重ねる関係だけど、それなりに大切に思っているよ (ページ 2)
「メールくらいは……するかもしれない」
「メールはいらない。その代わり、ハガキをちょうだい」
どうしてこんなことを言ったのか、この時の美也子にはわからなかった。
けれど英司がいなくなってしばらくしてから、彼が確かに存在していた証拠が欲しかったのだと気づくことになる。ハガキをもらって、彼がつづった字を見て確かめたかったのだと。
英司は苦笑する。
「俺、字きたないよ」
「いいよ。がんばって解読するから」
「そこまでひどくない」
ふざけてすねた顔をする様子がおかしくて、美也子はクスッと笑った。
不意に膣内に埋められていた肉棒を引き抜かれる。
英司は美也子と入れ替わるように寝そべり、彼女が上になるように言った。
「たまには美也子に組み敷かれてみたい」
「もう……へんな言い方しないでよ」
苦笑いしながらも美也子は彼の上にまたがり、肉棒に触れて位置を確かめながらゆっくりと腰を落としていった。
「ああ……食われてるってかんじ」
「ふふっ、全部食べてあげる」
ズプププ……と下から貫かれていく感覚に、美也子の口から熱い吐息がこぼれる。
「あ、やだ……深い……はぁん」
上から挿入されるのとは違った快感が背筋を駆け上り、美也子は背を反らす。最奥まで彼を飲み込んだ膣内が、もっととねだるようにキュウキュウとうずいているのがわかった。
英司のすべてを望む深い欲望に突き動かされて、美也子の腰が勝手に揺れる。
全身に広がっていく快感に身を任せて腰をくねらせながら、美也子は英司を見下ろした。
「ねぇ、どう動いたら気持ちいい?」
「いやもう、この眺めだけでイキそう……」
「そんなのダメ。ちゃんと答えて」
「じゃあ……もうちょっと前かがみになって」
美也子は言われたとおりに上体を斜めに傾ける。
すると、英司の両手に胸をおおわれた。彼の手が、二つの乳房のやわらかさを楽しむようにやわやわと揉む。すでに硬くなっていた胸の先端をはじかれると、美也子は小さく声をあげた。
「は、んぅ……」
下腹部だけではなく胸からも快感を送り込まれ、美也子の理性が悦楽におぼれていく。快楽の命じるままに揺れる腰は、英司を食らいつくそうとしているかのようだった。
英司も気持ちいいのか、何かに耐えるような顔をしている。その顔がとても色っぽく見えてしまい、美也子は自然と彼の頬を撫でていた。
直後、今までおとなしくしていた彼に急に突き上げられ、美也子はヒュッと息を飲んだ。
「じっとしてて……」
「……もう無理」
英司の頬に添えていた手を掴まれ、今度は美也子が組み敷かれる。
「あっ、ずるい」
「美也子が良すぎたせいだ」
そう答えた英司に脚を大きく開かされ、濡れそぼる中心部に熱いかたまりを押し込まれた。
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