翻弄される度に経験値の差を感じて…白衣で繋がる独占欲

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翻弄される度に経験値の差を感じて…白衣で繋がる独占欲 (ページ 1)

「なんで保健委員になってくれなかったの?」

二人きりの放課後の保健室。

私を後ろから抱き締めた先生は、どこか拗ねたような口調だった。

「そうすれば美歩と保健室でいちゃいちゃしてても不自然じゃないのに」

それは普段の学校生活ではお目にかかれない。

完全にオフ仕様のそれ。

何だかおかしくて、思わず笑ってしまった。

「先生」

「んー?」

「いくら委員でも、健康な生徒が保健室に入り浸ってたら不自然ですよ。他に必要としている生徒だっているんでしょうし」

「だってさあ」と先生の顎が肩に乗る。

彼の甘える時の癖。

「先生が格好良いからですよ」

「ん?」

「保健委員は女子に人気なんです。うちのクラスで委員を決める時だって、女子が何人も立候補したから、結局全員でじゃんけんになって」

「なら、美歩もじゃんけんに参加すればよかったじゃん」

「私、勝負事に弱いから」

すると、頬に唇が触れる感覚。

振り返ると、優しい目とかち合った。

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