秋の夜長の月見酒。酒に酔い、月に酔い、そして深く求め合う
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秋の夜長の月見酒。酒に酔い、月に酔い、そして深く求め合う (ページ 1)
光士郎と希美は結婚して数年後に、ある田舎の古民家を購入した。
都会を離れて自然豊かな環境で暮らすことは、二人が恋人だった頃から夢見てきたことだ。きれいにリフォームして始めた新生活に、二人の毎日は充実している。
そんなある日の夜、二人は縁側で月見酒と洒落込んでいた。この縁側からはとてもきれいに月を見ることができるとわかったのは、移り住んで間もなくのことだった。それ以来、折を見てはこうして月夜を楽しんでいる。今の時期は虫の声も耳に心地よい。
「明日は日曜日ね。何しようか」
「栗拾いでも行こうか」
「いいわね。栗ご飯や栗のタルトを作ろうかな。たくさん集められるといいんだけど」
いつもお世話になっているご近所さんにもおすそ分けを……と、希美は計画を練りながら、おちょこの中身を飲み干す。
「少しだけ、朝寝坊もしたいな……」
光士郎は呟くと、希美の手からおちょこを取って盆に戻し、彼女をそっと横たわらせた。
月を背景に光士郎に押し倒された希美は、何が起きたのかわからないといった顔でまばたきをする。しかし、ほろ酔いの頭でもすぐに状況を理解した。
「ここで……?」
「誰も見てないし、こんな夜更けに訪ねてくる人もいないだろう」
光士郎は指先で希美の頬を撫でると、パジャマのボタンを外していく。
「ま、待って。やっぱり、こんなほとんど外なのは……」
「まぁ、お月様には見られてるな」
光士郎はクスッと笑うと、往生際の悪い希美の口をキスでふさいだ。
「ん、んふ……っ」
キスはだんだんと深くなっていき、お酒の酔いもあってか希美はすぐに身体のほてりを覚えた。キスの気持ち良さに頭の中まで酔っていく。
いつの間にかパジャマのボタンはすべて外され、開かれた胸元が夜気にさらされた。
やわらかな月光に照らされた希美の上半身はほのかに光を反射して、光士郎には例えようもないほど美しく見えた。
あまりにまじまじと見られ、希美は光士郎から目をそらして胸元を隠す。
しかし、その手はやんわりとどけられてしまう。
夜気の冷たさにキュッと立った胸の先端を光士郎の指先がかすめると、希美はぶるっと身震いした。
次に乳房は手のひらに包まれ、壊れ物を扱うかのようにゆっくりとやさしく揉まれていく。その手の動きは希美の芯をぞくぞくさせ、思わず背中が反ってしまい光士郎に胸を突き出すような形になっていた。
「先が光ってる」
持ち上げるように両の乳房を寄せた光士郎が、肌寒さからではなく立ち上がった乳首を興味深そうに眺めながら言った。かと思うと、吸い寄せられるようにその先端に口づけた。まるで甘い蜜でも吸っているかのように、舌を押し付けたり強く舐めとったりを繰り返す。
「あ、あ……ン」
切なくなるようなしびれが胸の先から全身に広がり、希美は吐息交じりの甘い声をもらす。身をよじってそのしびれから逃れようとしても、光士郎がしっかり上に乗っているためかなわなかった。しだいに熱を持ったうずきが下腹部に集まっていく。
光士郎の舌と手にさんざん好き放題された双丘が開放された時には、希美の息はすっかりあがっていた。胸はじんじんと熱を持ち、光士郎の舌と手の名残に震えているような感覚だ。
「ああ、本当に光ってるな」
月光を受けて唾液に光る乳房の頂は、何ともみだらで光士郎の獣性をあおった。希美を見れば、もっと先を求めるような熱を帯びた瞳で光士郎を見上げている。先ほどまでためらっていたのが嘘のようだ。
光士郎は誘うように開かれた希美の唇をなぞると覆いかぶさって口づけを落とす。片方の手は魅力的な腰のラインを味わうように撫でていった。
キスの合間、希美からは何度も気持ち良さそうな吐息がこぼれた。
腰をすべる光士郎の手がパジャマのズボンのウエストにかけられると、希美は自ら腰を上げて脱がされやすいようにした。
もどかしげに下半身をくねらせると、ズボンはたちまち膝あたりまで下がっていく。
体を起こした光士郎は、秘部を守る最後の一枚をするりと脱がせ、中途半端な位置にあるズボンと一緒に抜き取った。
情事のたびに光士郎を駆り立てる希美の裸体は、月光の下では神々しいほどだ。きめ細かで白い肌が自ら神秘的な光を放っているように見える。
光士郎、とやさしく呼ばれてハッと顔をあげると、希美は両腕を広げて彼を迎えようとしていた。
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