彼氏にフラれた私に告白してくれた先輩。先輩の優しさに触れた私は、車内なのに我慢できなくなって…

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彼氏にフラれた私に告白してくれた先輩。先輩の優しさに触れた私は、車内なのに我慢できなくなって… (ページ 1)

「卓也さん…んっ…」

卓也さんが優しくキスをしてくれた。

その甘い感触に浸りながら私は彼の温もりを求めた。

車の外は雨が激しく打ち付けて何も見えない。

卓也さんは私の会社の先輩だ。

遅くまで会社に残って残業していたら卓也さんが手伝ってくれて、ようやく終わって外に出たら大雨だった。

天気予報ではずっと晴れのはずだったのに。

「傘も持っていないし終電も逃しちゃったみたいだし…。私、タクシー呼びますね」

「じゃあ俺の車乗っていく?」

「えっ…」

「俺、車通勤だからさ。送ってくよ」

ただ送ってもらうだけの予定だった。

それなのに…。

「嘘、そんな…」

送ってもらっている途中で彼氏にフラれた。

メールで告げられた言葉はあまりにも淡泊なものだった。

「どうしたの?」

「彼氏から…他に好きな人ができたから別れてくれって…」

確かに最近の私たちはいつもぎくしゃくして、エッチだって長い間していない。

私の仕事が忙しいせいで彼との時間を作れないのがいけないのはわかってる。

でもろくに話し合うこともなく、こんなにあっさりとフラれることになるなんて思わなかった。

「酷い彼氏だな。俺だったら絶対明美ちゃんみたいな可愛い子を離したりしないのに」

社交辞令だってわかっていた。

でもそんなことを言われるともう耐えられなくて、私はぼろぼろ泣いてしまった。

私が泣いたことに慌てた卓也さんは、車を一旦近くの駐車場に停めてくれた。

「大丈夫?何か買ってこようか?俺はいない方が…」

「いえ…一緒に、いてほしいです…」

泣いているところを見られたのは恥ずかしかったけれど、今は一人でいる方が辛かった。

「明美ちゃん…」

卓也さんがそっと私に囁く。

「俺、ずっと明美ちゃんのこと可愛いなって思ってたんだ。真面目で努力家で、誰よりも素敵な女性だと思ってる。あのさ、もしよかったら俺と付き合わない?」

「え…」

正直嬉しかった。

卓也さんはとても魅力的な男性だし、私の仕事に対する姿勢をいつも評価してくれている。

でも彼氏と別れたばかりで…とためらっていると、卓也さんは寂しそうに笑った。

「ごめん。突然困るよね。返事は落ち着いてからでいいから…」

「ま、待ってください」

私は卓也さんの腕にしがみついていた。

「な、慰めて…ください」

自分でもどうしてこんな大胆なことができたのかわからない。

ただその時の私は優しさと温もりに飢えていて、それを他でもない卓也さんからもらいたいと思ってしまった。

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