「連続何回イける?」―そう言って微笑む、やさしい、悪魔。

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「連続何回イける?」―そう言って微笑む、やさしい、悪魔。 (ページ 1)

――ぴちゃ……!くちゅ……ぱしゃん。

お風呂場に響くのは、濃厚なキスと、波打つお湯の音。

「はぁ……春奈、かわいい」

私の唇を解放したお兄ちゃんは、嬉しくてたまらないと言った様子で微笑む。

「もぉ……お兄ちゃ、もう、だめ……!」

正面から抱きしめあう体勢の私達。

お湯の中は当然なにも身に着けていない。

そして、お兄ちゃんの熱く滾るそれは、私のナカに入れられていて……。

「ひっ……あああ!」

お兄ちゃんは下からいきなり私を突き上げる。

「また逃げる気か?」

お兄ちゃんの厚い胸板を押す私の手はあっけなく解かれ、お兄ちゃんは耳元で囁く。

「まだだめ。もっと奥まで味わわせろよ」

そう言いながら始まる振動。

唾液を含ませた舌で耳を舐られると、もう何度も熱を吐き出された私のあそこが再びきゅうっとお兄ちゃんの形を確かめる。

「春奈、連続何回イける?」

楽しそうに微笑むお兄ちゃんは、悪魔に見えた。

「春奈のお兄ちゃんってかっこいいよねぇ」

学校の昼休みにて、友達にしみじみ言われた。

「そんなことないよ……」

生まれてこの方、何度同じセリフを言われ、何度こう返したことか。

「えぇー。春奈贅沢ぅ!てか、仲いいよねー」

「ま、まぁね……」

そう、秀明お兄ちゃんはかっこいい。

容姿端麗、スポーツ万能、成績優秀の才色兼備ぶりは近所では有名だ。大学でも人気者らしい。

一方、三つ年下の妹の私は、中肉中背、勉強もスポーツもぱっとしない。びっくりするほど凡人である。

だから「秀明の妹」って言われるのが憂鬱なわけで……。

友達からの「いいなぁ」も素直に喜べないのだ。

それに……

――お兄ちゃんがどんなにかっこよくても、妹には関係ないし……。

私は、友達にばれないようにため息を零す。

その日の放課後は雷雨に見舞われた。

「あぁーもうついてない……」

まさか折り畳み傘に穴、置き傘を盗まれるなんて。

やっとの思いで家につくと、濡れた鞄から携帯電話と教科書を救助。よかった。私は下着までずぶぬれだけれど、両方無事だ。

風邪を引く前に、お風呂場へ急ぐ。

今日はお父さんもお母さんも出張で帰って来ないから、夕飯の支度をしないと……。

制服を脱いで、お風呂場へ。

「あれ?なんでお湯が……」

湯船にお湯がはってある。

まさか、と思った時には遅かった。

――ガラッ!

「きゃあ!」

「は?嘘だろ!」

脱衣所へのドアが解放され、なにも身に付けていないお兄ちゃんがそこにいた。

「春奈いつ帰って……!」

「お、おにいちゃんこそ!」

どこも隠しきれなくて、私は思わずしゃがみこむ。

大学生のお兄ちゃんはいつもバイトとかサークルとかで帰って来るのが遅い。

てっきり私一人だと思ったのに、今日に限って先に帰ってきていたなんて!

「悪い!」

お兄ちゃんが脱衣所への扉を閉める。

「あっ!お風呂いれてくれたのお兄ちゃんでしょ?いいよ私がでるよ!」

「いいって、春奈もう脱いでるじゃん」

「それはお兄ちゃんも一緒でしょ!」

押し問答の末にお兄ちゃんがくしゃみをする。

「……やっぱり入っていい?」

お兄ちゃんが根負けしたように言った。そして

「つーか、一緒に入ればよくね?」

お風呂場に入ってきたお兄ちゃんは、入れ替わりに出ようとする私の手を掴む。

「よ、よくな……くしゅん!」

「ほら、冷えてんじゃん」

「やめっ……離してよ!きゃっ!」

「あぶね!」

お兄ちゃんの手を振り払おうとしたとき、足元が滑る。

「たく、春奈テンパりすぎ」

お兄ちゃんは私を抱きすくめると、耳元でくすくす笑う。

――テンパるって……。

兄妹なのに、裸で密着しているんだもん。

テンパるとか当然だし……。

それともお兄ちゃんは私を妹としか見ていないから全然平気ってこと?

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