ジョギング中に出会った人と公園で (ページ 2)

「千星ちゃん、本当にいいの?」

「はい…わたし、利人さんが欲しいです…」

「悪いこだね」

熱い囁きが耳を愛撫する。それだけで達してしまいそうなくらい気持ちいい。

ジョギング用の短パンの裾から、利人さんの指が這い忍んでくる。

太ももを触る時まで、利人さんは優しくて、体がびくびくと震えた。

だけど、スポーツブラをずり上げる時は、手つきが荒っぽくてドキドキした。

「あ…っ…ん」

柔らかい舌が、乳首に触れるか触れないかのところをちろりと舐める。

「千星ちゃんの汗の味、美味しいんだね」

「ふ…ぁ…そんなこと…ひぁッ…」

太ももにいた指が、下着越しに割れ目をなぞった。

なのに、決定的な快感はなくて、焦れた腰が揺れてしまう。

「利人さん…早くっ…」

「早く?」

「早く、挿入れてください…っ」

優しいのにどこか意地悪な笑みを浮かべた利人さんが、体をすっと離した。

汗ばんだ体を夜風がなだめる。

ちっとも効果はなくて、わたしは切ない目で利人さんを見つめた。

「千星ちゃんが、こんなにいやらしいこだと思わなかったな」

どこかサディスティックな眼差しに体の最奥が潤む。

「俺の言うことがきけたら、千星ちゃんのお願いを聞いてあげるよ」

「言うこと…?」

「まずは裸になって」

「…ここで?」

利人さんはこくりと頷いた。わたしは震える手で、Tシャツを掴んで脱ぎ捨てた。

スポーツブラも短パンもショーツも、脱いでベンチに置く。

夜風すら愛撫で、もしかしたら誰かに見られるかもと思うと、内側から蜜が溢れた。

「素直でいいこだね。そのまま、脚をベンチに上げて」

言われた通りにする。さすがに恥ずかしくて膝は閉じていた。

その膝を大きな手が割り開く。

「千星ちゃんのここ、汗だくだね」

跪いた利人さんが躊躇いもなく、秘裂に舌を伸ばした。

ぴちゃぴちゃという音が夜更けの公園に響く。

「はぁ、ぁ…だめ…」

「本当に、だめ?」

精悍な顔に欲情が滲んでいて、わたしは利人さんに見惚れた。

「だめ…じゃない、です」

「よかった」

淡い笑顔のまま、利人さんはわたしの恥ずかしい場所に顔を戻した。

淫核に薄い唇が吸い付き、そのまま舌でも舐められる。

わたしは自分の口を両手で押さえて、快楽に身を委ねるしかなかった。

「利人さんっ…待って、いっちゃう…」

「イっていいよ」

ちろちろと動く舌先と、唇に吸われる刺激で、一気に絶頂へと押し上げられる。

「でも…わたしだ、け…っぁああ!」

がくがくと脚が震えて、腰も跳ねた。

公園のベンチでこんな恥ずかしい姿を利人さんに見せていると思ったら、蜜が流れた。

「千星ちゃん、ご褒美は今からだよ」

利人さんがトレーニングパンツから、分身を解き放った。

細身で少し長めのそれは、勢いよく夜空を仰いで勃っている。

「声はできるだけ、我慢してね」

「っ…んんっ…!!」

蜜口に分身の先っぽが当たったと思ったら、一気に貫かれた。

びりびりと快感が突き抜けて、わたしは簡単にイかされてしまう。

「気持ちいいの?顔がとろけてるよ」

ベンチに手をついて、わたしに覆い被さる利人さんは、少し野蛮な表情を見せた。

ガツガツと突かれる度に、体が勝手に達する。

「千星ちゃん、上においで」

利人さんがベンチに座り、わたしを膝に抱え上げた。向かい合って腰を沈める。

弾けるのを待ち構えている分身が奥に届いた途端、利人さんが下から突き上げた。

「やあぁ…っ…」

「すごい…千星ちゃんのなか…」

色っぽい吐息を聞いただけでも、体が歓ぶのが分かる。

「俺、あんまりがんばれないかも」

そう言いながら、利人さんは激しく腰を使った。

大きな快感の波で、脳みそまでふやけてしまいそう。

「わたし…もう、無理だからっ、一緒にぃ…」

「千星ちゃん…可愛いよ…」

利人さんがぎゅっとわたしを抱きしめた。

「俺もう…だから、一旦、外に…」

「このままで、いいから…」

わたしもぎゅっと抱きしめ返して、腰をグラインドさせた。

快感が倍になったみたいで、全身が跳ねる。

「千星ちゃん…そんなに動いたら、本当に…」

「出して」

わたしが囁いた瞬間、利人さんは低く呻いて熱液を放った。

じんわりと広がる液体の温かさに、わたしも果てた。

「責任、取ってなんて言いませんから」

服を身につけて、急いで言った。

今夜のことは夢みたいなもの。

「どうして、そんなひどいこと言うの?」

利人さんはそっとわたしを抱きしめた。

「だって…利人さんにはきっと素敵な奥さんがいるでしょう?」

不倫は哀しいからしたくない。

「え?俺、独身だよ」

きょとんとした顔で、利人さんがわたしを見つめた。

「そうなんですか?」

「この歳じゃ珍しいよね…」

苦笑いの目尻が愛しくて、そこにキスをする。

「利人さんの笑い皺が好きです」

「俺は千星ちゃんのえくぼが好きだよ」

くすぐったい告白。

走った後みたいな鼓動を互いに聴きながら、わたしたちは恋のスタートラインに立った。

-FIN-

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