花屋で働く年下の彼がマーガレットの花束に込めた想い (ページ 4)

「俺がリコさんの誕生日を祝いたかったんです」

「…どうして?」

「好きだから。リコさんのこと」

驚きのあまり言葉を失った唇に、カイ君の薄い唇が重なる。

「リコさんも、俺のこと好きでしょう?」

少し荒れた手が私の手を取った。

親指が優しく小指を撫でる。

「マーガレットの花言葉は、心に秘めた愛」

顔が一気に熱くなった。

「花屋が花言葉を知らないと思ったんですか?」

「思わないけど…」

想いが届くなんて思わなかったから。

「リコさんの視線からも、語尾からも、俺への気持ちが分かって、ドキドキしました」

カイ君も心なしか顔が赤い。

「来年も再来年も、俺がリコさんの誕生日を祝ってもいいですか?」

私が頷いた瞬間、またキスが降ってきた。

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