散々な1日を過ごして帰ったら…半擬人化した愛猫にすみずみまで舐められちゃう

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散々な1日を過ごして帰ったら…半擬人化した愛猫にすみずみまで舐められちゃう (ページ 1)

仕事ではエクセルの行がひとつ違ってしまったが故の計算ミス。

気分転換にコーヒーを入れれば、フロアのコードに躓いてひっくり返した。

帰り際には、何故かあった大きな水たまりを思いっきり踏んでしまい、ヒールどころかパンストまでびしょびしょだ。

「絶対今日は占い最下位だったんだ……こんなことならちゃんと見とけばよかったぁ……」

ぐすぐすと泣きべそをかきながら、由紀は自分の住むマンションへと歩いていた。

濡れたパンストは今日に限って替えのものを持っていなかったせいで、すっかり足先の体温を奪ってしまっている。

手にはスーパーのビニール袋。

というのも、マンションでは可愛い可愛い由紀の相棒が、お腹を空かせて待っているはずなのだ。

エレベーターで4階へと上がり、鍵を開けて開口一番。

「クロー!! ただいまぁ!!」

しかし、いつもならにゃーん!!と答えるように鳴きながら駆け寄ってくれる小さな黒い毛玉は、珍しく返事すらない。

「あれ、寝てるのかな……クロー?」

いつもクロが寝ているのは、由紀の自室にあるクッションを敷き詰めた猫用ベッドだ。

床を濡らさないようにストッキングを脱ぎ、とりあえずマットで軽く足をぬぐうと、いつまでたっても出てこないクロを探して部屋を覗く。

そして、そこで盛大に叫んだ。

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