これはたぶん、恋の、はじまり。 (ページ 3)
「…ごめん。篠崎さん、もう俺余裕ないや。」
「…待って!…だめっ!あっ…いやぁ。」
後ろ向きにされると山崎はすばやくパンストとショーツを下ろし、すでに潤っている割れ目に指を滑り込ませた。
「いや?…こんなに濡れてるのに?」
「あん…ああぁ…もぅ…。んん!」
山崎は猛った自身を割れ目に擦りつけてきた。
ゆっくりとした摩擦はクリトリスから入り口までを弱く刺激している。
何度か往復しただけで私の女の入り口は男を誘い込むように動いている。
いつからこんなにもどん欲な体になってしまったんだろう。
山崎の先端が入り口にあてがわれる。
ぐりぐり押しつけてくるのに挿入してこない。
「篠崎さんのここ、入れてほしくてひくひくしてる。」
「あぅ…んん…やぁ…んんっ!」
そのまま、奥まで貫いてほしい。
期待でおかしくなった入り口は蜜を垂らしながらずっと待っている。
不意に山崎がふっと笑う気配がした。
「入れるよ?…っ。」
「んん…あっあっああっ…!」
鏡越しに自分が貫かれる瞬間を眺め、たちまち熱が上がる。
それすらもかき乱すように山崎が激しく動き出す。
求められるままにキスに応じ、だんだんと脱がされていく。
白シャツからこぼれた胸が弄られると中で山崎の固さがぐんっと増した。
速く遅く中をかき乱す律動が確実に私を高みへと追い詰めていった。
「はぁ…あぅ…んん…あっ…。」
固くなった両胸の先端ばかりを指で弄ばれながらのキス。
私は目をつむったまま律動に合わせて腰を振っていた。
口封じのキスからどうしようもなく声が漏れて部屋に響いている。
「…そんなに動かれたらすぐイキそうになる。」
唇に山崎の熱い息がかかる。
「きもちいいの。…ね、もぅ…。」
山崎は体を解くと私を壁にもたらせて、片足を高く掲げた。
「辛くない?…でも顔が見たくて。」
「あ、…やっ…あぅんっ…んんっ。」
強引に開かれた入り口が空気に触れる。
着乱れた姿で男をねだって…。
淫らな女に成り下がった私は互いの情欲をさらに掻き立てた。
山崎はすぐに挿入すると熱い先端を奥へと押しつけてくる。
ぐちゅぐちゅと音をたてながらクリトリスが刺激され、あられもない声が漏れた。
「…動いてほしい?」
いたずらっぽく聞いてくる山崎に私はただただ頷き、しがみつくしかなかった。
「ああっ…あああっ!いい!も、イっちゃう。」
「篠崎さん…もうイク。中に出すよ?」
喘ぐ私に山崎が痛いほどに腰をぶつけてきて。
「あああっ!」
ごくごくと男の精を飲み込むように子宮を痙攣させながら私は荒い息の山崎をしっかり抱き締めた。
「で、篠崎さん、さっきの返事は?」
「…何のことでしょう?」
「俺のこと結構好きでしょ?ってやつ。」
「…そう思ってるならそれでいいじゃないですか。私は社長が…。」
「まだ言うか?まあいいや。俺は篠崎さんが好きだよ。」
チュッと頭にキスされれば、やっぱり悪い気はしない。
これは恋じゃない。多分、恋のはじまり。
私たちは衣服を整えて、何事もなかったような顔をしてオフィスに戻った。
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