恋人のマッサージで眠ってしまった私。目を覚ますと、彼の手が太ももに・・・。
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恋人のマッサージで眠ってしまった私。目を覚ますと、彼の手が太ももに・・・。 (ページ 1)
6月も今日で終わり。私は、恋人の克人と一緒に、神社に夏越の大祓(はらい)に出かけた。半年に1度の厄落としで、今年前半にあった面倒な出来事は忘れて来月からは、また新たな気分で頑張りたいと思ったのだ。
「浴衣まで着るなんて、随分気合い入ってるな。ただの厄払いなのに。」
「厄払いって・・夏越の祓(はらい)は、半年間の穢れを取り除く大事な行事なんだよ。」
「とかいって、本当はただのお祭り気分なんだろ?」
「そんなことないよ。ちゃんと、あと半年、無事に過ごせるように、祈願しようと思ってきたんだよ。」
「この暑いのに、よく浴衣とか着る気になるよねー。」
克人は、涼しげなブルーのシャツの襟元を、暑そうにパタパタと煽りながら、そうつぶやいた。もうすぐ梅雨も終わりだけど、今年は空梅雨で、殆ど雨が降らなかった。今日も35℃近い猛暑だ。流石に炎天下に浴衣はこたえるので、少し暑さがゆるむのをまって、夕方のこの時間になって、やっと出かけたのだ。それでも、まだ汗ばむ位の陽気で、耐え切れなくなった私は神社の境内にある木陰に移動した。
「そういえば、お姉さん、どう?順調?」
「うーん。最近、結構つわりが酷いみたい。あ、そうだ。安産祈願の腹帯、買って帰らなくちゃ。」
「帰りに和菓子屋に寄って、水無月でも買って帰ろうぜ。」
「じゃあ、急がなくちゃね。」
私たちは、急いでお参りを済ませると、神社を後にして、克人がお気に入りの和菓子屋に向かったが、目当ての和菓子はもう売り切れていた。
がっかりして、店を出るとあたりはもう薄暗くなっていた。
「来週はもう七夕だなー。」
克人が店の前に飾られている七夕飾りを見ながら、つぶやく。
「本当早いよね。あっという間に、もう7月だもんね。」
「本当、早いよなー。美野里も来月にはもう、おばちゃんになるんだもんな。」
「何よ、それ!!」
「おっと!!」
克人は、彼の額をこづこうとした私の腕を寸でのところで受け止めて、そのまま手を繋いだ。
私たちは、手を繋いだまま、商店街を抜けて、克人のアパートまで歩いた。今日、私は克人の部屋に洋服を預けてきたのだ。
アパートの部屋に入ると、私は草履を脱ぎ捨て畳の上に、ゴロンと横になった。
「疲れた~。ちょっと足が痛くなっちゃった。」
「だから、無理して浴衣で行かなくても良かったのに・・・。足袋、脱ぎなよ。足、揉んでやるから。」
「うん。お願いします。」
私が足袋を脱いで両足を差し出すと、克人は私の足首を両手で包むように持ち、マッサージを始めた。
「そういえば、美野里、アロマオイル持ってたよな。携帯用の。あれ、使おう。」
「あ、うん。ちょっと待ってて。」
私は、巾着からオイルを取り出すと、克人に渡した。克人は、押し入れから長座布団を出し、床に敷くと、私にその上に横になるように言った。
克人はネロリの香りがするアロマオイルを手に伸ばすと、長座布団にうつ伏せになった私の私のつま先を優しく揉み始めた。
「ここ、痛い?」
「うん。」
「結構、歩いたもんなー。」
そう言うと、克人は私の浴衣の裾を腿のあたりまでたくし上げ、素肌を撫でるように、オイルを塗った。克人の手の感触が気持ちよくて、体から力が抜けていくのが分かった。ネロリの甘い香りと克人の手のぬくもりを感じて、すっかりリラックスした私は、いつの間にか、深い眠りに落ちてしまった。
「んっ・・・。」
どの位、時間が立ったのだろう?太もものあたりに、何かが触れる気配を感じた私は目を覚ました。いつの間にか、部屋の電気は消えていて、オレンジ色の電気スタンド灯りだけが室内を照らしている。
「はぁ・・はぁ・・」
耳元に微かな息遣いを感じた私は、徐々にまどろみから覚めていった。
「克人?」
「・・・美野里、やっと目が覚めた?」
「あっ・・・やっ。何してるの?」
気が付くと、浴衣がはだけ、私の太ももを克人の手が撫でていた。
「美野里、嫌?」
克人は、私の耳元で囁くように尋ねながら、ショーツの中に手を伸ばしてきた。
「あっ・・・んっ・・・だって、そんな突然・・。んんっ・・・。」
「美野里のここ、もうこんなに濡れてるのに?」
「やっ・・んっ・・・聞かないで。」
「・・・浴衣姿、色っぽいよ。似合ってる。」
耳元に誘惑するような甘い囁き声が届いて、寝起きで力が入らない私の身体は、快感に抗う力を奪われていった。
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