変態と噂の先輩に真偽を確かめるつもりが―妖艶に激しく愛される
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変態と噂の先輩に真偽を確かめるつもりが―妖艶に激しく愛される (ページ 1)
「そういえば、あれって何だったんですか?」
「ん?」
疑問を口にした私に、向かいに座った保田さんはマグカップに口をつけながらこちらを見やった。
保田さんは元々大学のサークルの先輩で、私をはじめ、サークルに入ったばかりの一年生を何かと気にかけてくれた人だった。
そんな優しさとどこか静かな佇まいに惹かれていくのは当然で、保田さんも同じ思いだと知った時はとても嬉しかった。
お付き合いをはじめて早数ヶ月。
こうして保田さんの家でお茶をするのももう何回になるだろうといった具合だ。
「ほら、時々サークルでいじられていたじゃないですか、変態だって……」
ごぽんっ!
保田さんが口をつけていたマグカップの中身が、派手な音をたてて吹き上がった。
何とかマグカップから口を離してからも、ごほごほと苦しそうに咳を繰り返す保田さん。
慌てる私を横目で見ながら息を整えて、それから保田さんは呆れたとでもいうような目を私に向けた。
「……いきなり何てこと言うの、類ちゃん」
「ごめんなさい、そんな反応されるとは思わなくて」
じっとりとした視線に反省の色を見せるけれど、口にした疑問は事実によるものだ。
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