AVを観ながら叶わぬ恋の相手を想って自慰していたら本人に見つかって… (ページ 4)
意外な言葉に思わず顔を上げた瞬間、羽が触れるようなキスが降った。
「呼んで」
「…利人さん」
「うん。やっぱり、うれしいですね。千星さんに、そう呼ばれるの」
教授は自分だけ納得して頷いている。
「いや、薄々感じてはいたんです。やっと確信できました」
「何を、ですか?」
「僕は千星さんのことが好きです」
「嘘……」
そんな夢みたいなことがあるなんて。気づけばまた涙が溢れていた。
「この涙の理由は何ですか?」
「うれしいからですっ…」
「千星さんは泣き虫ですね」
教授が白衣の袖で涙を拭う。その仕草が狂おしいほどに、わたしの胸を締めつけた。
「さっき、鍵をかけました。無意識に千星さんを求めていたからだと思います」
冷静な口調で劣情を伝える教授の顔は、大人の色気をまとっている。
「利人さん、好きです」
わたしは愛を告げた唇を、教授の唇に重ねた。
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