温泉旅館で目を覚ますと、浴衣に興奮した彼氏が覆い被さって脱がし始めて

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温泉旅館で目を覚ますと、浴衣に興奮した彼氏が覆い被さって脱がし始めて (ページ 1)

「……え?」

目を開け、最初に目に入ったのは見知らぬ天井だった。

和風の、どこか懐かしい感じのする照明をぼんやりしながら見つめていると、不意に熱い手が膝頭をするっと撫でて、柔らかな布団の上で身体が跳ねた。

なぜか足下で彼氏がしゃがみ込んでいる。

「え、……冬彦?」

まとっている浴衣、畳の上に敷かれた布団を眺めているうちに、ようやく寝入る前の記憶が戻ってくる。

付き合い始めて二年、ようやく休みの取れた年上の彼氏と温泉旅館に泊まりに来て、海や山の幸をふんだんに使った夕食を食べていたところまでは記憶にあった。

寝ぼけながら名を呼ぶと、冬彦は縁のないメガネの奥で目を細め、なぜか嬉しげに笑った。

膝頭を撫でていた手がするっと滑り、浴衣の上から太ももを掴む。

「英梨、ワインを飲んで、寝ちゃってたんだよ。覚えてる?」

「覚えてる、けど、……ちょ、冬彦?」

「悪いと思ったんだけど、寝てる英梨が可愛くて……、それに俺、浴衣、すっげぇ好きなの、知ってるだろう?」

「……――」

この前の夏祭り、着ていった浴衣に興奮していた冬彦を思い出すなり、その後のことが脳裏をよぎってカッと身体が熱くなった。

まだ残っているワインのアルコールがその熱を引き立て、首の後ろまで火照っていく。

またアレするの?

そう訊ねたくとも、唇は空回るばかりで、言葉にならなかった。

「……真っ赤」

笑った冬彦が身を屈め、膝頭にキスし、両方の手で私の脚を掴みながらゆっくりと左右に開かせた。

浴衣が柔らかな衣擦れの音を立てたことにも興奮したのか、いやらしく笑った冬彦が目を細め、裾を掴んで布にキスをする。

「この無防備な感じ、ホントに最高。……それだけじゃなくて、こうする、と」

まだ身体の感覚は眠気を引きずっていて鋭敏とはほど遠い。

それなのに、冬彦の熱い手が肌を撫でながら裾を開かせ、太もも、下腹、胸と滑っていくだけで全身がぞわぞわと震えた。

前身頃を開かれて帯だけで留められた浴衣、それをまとう私を見つめながら、冬彦は情欲を滲ませた笑みを浮かべる。

見つめる視線が熱かった。

「あぁ、本当に最高だ、英梨。……顔だけじゃなくて、首まで真っ赤になってるよ」

「……だ、って」

「ん?違ったね。首までじゃない……、肩までだ」

冬彦の大きな手が襟を掴み、左右に開きながら肩口を露わにした。

どうにか胸はブラジャーと前身頃で隠れているが、下半身は下着も少しだけずらされ、浴衣の裾は大きく広げられている。

これからの期待に下腹がじわりと熱くなって、私は熱い息をこぼした。

旅館の薄暗い一室、中途半端に脱がされ、半裸の身体を見られているだけで肌がざわりとおののく。

「英梨、いつか襦袢、着てくれる?真っ赤な襦袢を着た英梨を抱いたら、たぶんすっごい興奮しちゃうだろうな。英梨は着物が似合うし、……布の上から触っても感じるくらい、敏感だし」

囁く声が不意に膝頭に触れて、私は敷いている布団をかかとで蹴った。

ゆっくりとのし掛かり、冬彦は露わにした胸、胸の谷間、腹にキスをしながら薄い布の上から腰や太ももをゆるゆると撫でている。

かすかに漂うワインの香りすら高揚を引き上げて、私は思わず膝を立てながら冬彦の肩を掴んだ。

「さわ、触る、なら……、直接、さわ、って」

「……どこを?」

基本的に冬彦は意地悪だ。

特にセックスの時は必ず言葉で言わせたがる。

気恥ずかしさにまごつている間も、大きな手が臀部をゆっくりと押し揉み、脇腹や太ももの裏をするすると撫で、膝の裏をさわりと擦った。

「……ふ、冬彦」

「わかってるよ。ね、どこ、触ってほしい?触らないとは言ってないよ、……胸か、お尻か、それとも太ももか……、どこがいいの?」

優しげな問いかけに恥ずかしさと切なさがより一層、募っていく。

私は冬彦の肩を掴んで押しやり、下腹に触れ、その手を滑らせていった。

下着に触れ、その指先をゆっくりと脚の奥へ落としていくだけで、見つめられて敏感になった身体が感じて脚がバタつき、はっと熱い息が漏れた。

身を起こし、冬彦は眼鏡の奥で楽しげに目を細め、獣のように舌なめずりをする。

その間にも服の上からゆるゆると擦ると、腹の底にじわじわと熱が溜まって、いつの間にか私は脚を開いていた。

擦る度に下着が濡れていく。

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