隣人に毎日聞こえてくるAVの音漏れを注意しに行ったら要求されるコスプレ撮影会 (ページ 4)
その時はっと気がつく。
この人…!
私に言わせたいんだ。
AVって言わせたくてわざとやってる。
なにそれ。最低。
誰が恥ずかしがってやるか、この変態!
普段から迷惑かけられてるイライラが戻ってきて、きっと見上げながら言い募った。
「AVの音が聞こえてるので、小さくして欲しいんです!それかイヤフォン!!」
「無理です」
返ってきたのは想像以上にきっぱりとした拒否だった。
「な、なんで」
「イヤフォンじゃ耳が悪くなるし、音が小さいとイけないからです。草野さんが我慢してください」
「そんなのっ」
「まあ、草野さんが代わりに何かしてくださるなら僕もあなたのお願いを聞きますよ」
「…は?」
ぽかんと口を開けると田村さんはにやにやという擬音がよく似合う表情でタンスからビニールをがさがさいわせて何か持ってきた。
…制服?
明るい紺のセーラーっぽい服に首をひねる。
「これ着てくれません?それで何枚か写真を撮らせてもらえれば、今後動画はイヤフォンで観ます」
「そんなの誰が」
「写真も僕が見て楽しむだけですし流出なんてしません。どうです?ほんの数十分、あなたの今後の生活のために」
流出しないって言ってるし、これ着て数枚写真撮らせるくらい、確かに大したことないかもしれないな…。
あのAVのストレスがなくなるなら全然いい。
気がする。
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