チャットの向こうにいた彼に会い心も身体も惹かれ合う

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チャットの向こうにいた彼に会い心も身体も惹かれ合う (ページ 1)

恋愛相談や悩み事を相談して、その相談相手とデキてしまう。

恋愛においてよくあることだ。

私は恋愛話が苦手だ。

だから、男性にそのような話はなるべく避けていた。

私の趣味はパソコンでネットサーフィンをすることだ。

中でも、見ず知らずの人と会話を楽しむことができるチャットが好きだ。

他人だと、思っている感情を素直に吐き出すことができて、必要以上に気を遣わないで付き合える関係で居られるからだ。

私は他愛ない話や愚痴を話したくて、暇つぶしでよくチャットをした。

よく行くチャットルームは、同じ趣味の人が集う場所。

男性も女性も居て、年齢も様々。

1対1で話すこともできるけど、気兼ねなく話せる雰囲気が好きでよく大勢で話していた。

ハンドルネームだけでは、男性か女性か分からない部分はある。

それが却って良かった。

チャットへ行くとよく会う人が居た。

性別も不明だったが、私の中では女性だろう。という不確かな思いがあった。

その人のハンドル名は『ネロリ』私のハンドル名は『ローズ』

『ネロリ』はアロマの精油の名前。

その名前に惹かれ私も『ローズ』にした。

話していると、とても気が合って、食の話は特に盛り上がった。

教えてもらったお店に実際、友達を誘って行ったこともある。

お互い食べることが好きだったので、情報交換をした。

好みの映画も好きなインテリアも似ていた。

そんな生活を半年ほど過ぎた時、普段話に全くでない『恋愛』に関する話をした。

今までの盛り上がりがあったから、それまで敬遠してきた話題だったが、すんなりと話を聞くことができた。

そして、その時初めて『ネロリ』というハンドル名の人は女性ではなく男性だと知った。

ある日、いつものように、チャットルームへ行くと、凄い盛り上がりを見せていた。

よく話していたメンバー同士が結婚することになったらしい。

これには正直驚いた。

時々、オフ会をしていたのは知っていた。

私も2回参加をしたことがある。私は会ったことが無い人だったが、そのおめでたい話題にその日のチャットは凄かった。

そして、お祝いをみんなでしよう!とオフ会を開くことになった。

『参加する?』

聞いてきたのは、ネロリ。

『どうしようかな・・・』

『顔だけだしてもいいかな。とは思っているんだけど良かったら一緒に行かない?』

『考えさせて』

そう言って、その日のチャットを落ちた。

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