あなたにとって友達でも。恋心は燃えがったらもう止まらない!甘くて意地悪な夜の始まり! (ページ 3)

「びっくりさせようかと思ってね。一緒に寝ることはあっても、一緒に温泉に入ることはあっても、お風呂に一緒に入ったことはなかっただろ」

「確かにそうだけど、急になんなのよ。びっくりするじゃない」

正也は体を隠そうとする春香の背中に触れた。

何を考えてるの?と思いつつ春香は振り返ることができずにいる。

何が起こっているのだろう。

さらに正也は春香を抱きしめた。

まだ濡れる体を優しく撫でている。

「ねぇ!急にどうしちゃったの!」

真っ赤になった顔を見られないように背けながら、自分でも驚くくらい小さな声で春香は叫んだ。

気持ちに気付いたあの時の、正也の首筋が目に浮かぶ。

振り返ればそこにあるのはわかっているけれど、振り返る勇気が出ない。

「本当のこと言ってあげる。俺ね、今日は抱こうと思ってたの。意味わかる?この間お前が付き合ってたろくでもない男にね、春香がどう抱かれていたんだろうって考えたら許せなくなっちゃったんだよね。俺なら絶対あんな思いさせないって」

「そんなこと思っているなんて知らなかった。でもね、そんなこと言われたら私も言わなきゃいけないことがあるの。いつもどんな時も守ってくれているのって、結局正也だったって思ったの」

思い切って春香は抱きしめられる腕の中で振り向いた。

「意外でしょ?私も今日は覚悟して会いに来たの。だから今びっくりしすぎて…」

春香はそっと正也の顔を見上げた。

こんなにどきどきしたのはいつぶりだろうと思いながら抱きしめ返す。

硬いものがお腹に当たって、押されて苦しい。

「嫌がられると思ったのに、なんか拍子抜けしちゃうなぁ」

「私だってびっくりしてるの。あの、明るいの恥ずかしいから部屋に戻ろうよ…」

「俺がいいっていうと思うの?」

「あっ…耳元で言わないで」

「耳?こうしてほしいの?」

正也は春香の耳をわざと甘噛みした。

その感覚に春香は思わず崩れ落ちそうになってしまった。

「耳弱かったのか。春香のことはなんでも知ってるつもりだったのに、知らないことがまだまだありそうだな。冷えただろ、一緒にお風呂入ろう」

「電気消してくれなきゃ離れたくない。恥ずかしい」

「裸でくっついてるくせによく言うよ。大体離れたらどうせ見えるんだぜ」

おとなしくしてろと言わんばかりに、正也がキスをした。

ぐっと力が入ったかと思うと、春香の背中にあたたかいシャワーが降ってきた。

「ん、ふぁ…」

「もう無理、我慢できない。俺が泡流してやる」

「え、いいよ!ちょっと、もう!あっ…」

「なんでここ濡れてるの?耳元で囁かれたから?それとも、キスで?」

「そんなこと聞かないで…」

「濡れてることは認めるんだ。言えよ。なんでもしてあげるよ」

「なんでもって、なに…。ん、あぁっ…」

急に乳首をつままれて、春香はのけぞった。

正也とこんな関係になる日が来るなんて思ったことはあっただろうか。

自分の気持ちに気付いた日から、少しだけ期待はしていたけれど。

「どこもかしこも弱いんじゃない?こんなに感度いいなんて知らなかった」

「そんなことっ、ない…。あ、だめ…」

正也の指が優しくクリトリスをなぞった。

もうシャワーのせいで体が温かいわけではないと春香は自分でわかっている。

「っ…。それ以上しちゃ…あぁっ!!」

「クリトリス好きなんだね。これ以上したら、どうなっちゃうの?教えてよ」

荒れた息が漏れないように、春香は口を自分の手で押さえている。

正也は乳首をいじる手を離して、春香の手を掴んだ。

「聞かせてよ。俺に何されて、どうなっちゃうの?ほら。早く」

「あ、あぁ、もう…」

「もう何?ちゃんと言えるまで、いくのは許さないよ」

「っ、はぁ…あ!!正也に…クリトリス触られて、いっちゃうの…!!」

「よくできました。…いいよ」

そう言って優しくクリトリスに触れている正也のスピードが当たると同時に、正也は春香の首筋に歯を立てた。

「あぁ…!だめ、もう…!!い、くっ…」

全身の力が抜けた春香を正也は抱きとめた。

風呂場の熱気も相まって、春香はもうろうとしている。

「正也…。正也…」

「ここにいるよ。これで終わりだと思わないでほしいな、と言いたいところだけどね。ちょっと急に意地悪しすぎちゃったかな」

「こんなに意地悪な正也はじめて見た…」

「そうかな。とりあえずベッドまで連れていきましょう。お姫様」

*****

春香は自分がベッドに寝かされた感覚を覚えたが、もう体が動かなかった。

「ごめん、私久しぶりで…自分ばかり気持ちよくなっちゃって…」

起き上がろうとする春香を、正也は微笑みながら押し倒した。

まだ濡れている髪が冷たい。

「これで終わりと思わないでよ、と言いたいところだけど。今日は寝ようか。気持ちよかった?」

「…うん。優しいのか意地悪なのかわかんない」

「少し放置プレイ気分もあったりする、なんてね。明日が来ても、春香はもう俺のものだよ。わかってる?」

「わかって、る…。正也こそもう私のものだからね」

少し強気に春香が言ってみたことを察して正也は静かに微笑み、ぎゅっと優しく春香の頭をタオルごと抱えこんだ。

明日からは、どういじめてやろうか、と正也が思ったことを春香は知らない。

-FIN-

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