地味でつまらない私が扇情的に変貌して色欲に包まれるスタジオ撮影
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地味でつまらない私が扇情的に変貌して色欲に包まれるスタジオ撮影 (ページ 1)
カシャ。カシャ。
明るい光がふんだんに降り注ぐスタジオに、軽快なシャッター音が響く。
どこかのリビングのように、ソファーやダイニングテーブルがセットしてあるスタジオ。
わたしはモデルなんてしたことないから、ポーズが思いつかなくて、ソファに座ったままになってしまう。
あるいはただ立ったまま。
頬にぎこちない笑みを浮かべるのが精いっぱいだった。
そんなわたしにお構いなく、貴博はどんどんシャッターを切っていく。
自分でもわかるくらいつまらないポーズのわたしに、「いいねぇ、いいよ」と言いながら。
貴博は、高校時代から写真部に入っていた筋金入りのカメラ小僧で、新しいカメラを買ったから試したいとモデルを頼まれたんだ。
友達と撮るプリクラだって上手く笑えないのに、スタジオで本格的に撮る写真なんて絶対無理だよと言ったのに、貴博は「俺にまかせておけって!」と言うばかりだった。
で、押し切られる形で今日を迎えたってわけ。
「おし。じゃあちょっと休憩!」
貴博がそう宣言して、ソファに腰かけにやってきた。
その場で今撮った写真を確認している。
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