片思いのイケメンBAR店員と?!まさかの展開で翻弄されっぱなし
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片思いのイケメンBAR店員と?!まさかの展開で翻弄されっぱなし (ページ 1)
私の好きな人は、バー店員の俊也さんだ。切れ長の目が印象的な彼は、とても体格が良い。
けれど、そんな男らしい体に反して笑顔がとても幼い彼は、そのギャップから多くの女性を虜にした。
彼を目当てに訪れる女性客も多く、私もその一人だった。
休みの前日の深夜に訪れて、閉店までいるのがお約束となっていた。
そのかいあってか、一か月後には俊也さんに顔と名前を覚えてもらい、他愛のない会話ができるような仲にまでなった。
閉店までいるとお客さんも少ないので、手が空いた俊也さんは、お客さんと会話を楽しみだす。シックなバーでもないので、大学生の彼は気さくに言葉のやりとりをしていた。
私はいつもどおり休みの日の前日に店を訪れていた。
その日は残業が長引いて疲労困憊だったので、お酒がいつも以上に回っていた。お酒で理性がゆるんだ私は、思いついたまま俊也さんに質問を投げかけていた。
「俊也さんは、本当に彼女いないの?ほしいとも思わない?」
「いませんよ。このバイトしてると、やっぱり生活リズムが合わないし。今は体鍛えてるほうが楽しいです。」
そう言って彼は自慢の上腕二頭筋を見せつけるようにポージングをした。白いシャツに包まれていてもわかる、彼の上腕は太くて逞しい。
その逞しい腕や体に、一度でいいから抱かれてみたい。
でも彼は質問に答えたように、彼女を欲しいとは思っていないらしい。それならば、私が今告白をしても結果はふられてしまうだろう。
理性ではそう思っているけれど、本能は彼の心が手に入らないなら体だけでも欲している。お酒で理性がゆるんでいた私は、人が少ない閉店間際もあってついこぼしてしまった。
「一度でいいから俊也さんに抱かれてみたいなぁ…。」
彼にしか聞こえない声だった。わずかに残った理性が働いた。ひとり言のようなそれを、彼は聞き逃さず、目を丸くしたあと、なんてことのない顔で答えた。
「抱きましょうか?」
「え?」
「いいですよ、優希さん。抱きますよ。」
そして今、私はバーの近くにあるホテルの一室に俊也さんといる。
部屋に入ると、俊也さんはベッドに腰かけた。この状況が現実だということは理解しているけれど、まだ現実味がない。
立ち尽くしていると、俊也さんが笑った。
「緊張してます?優希さん、先にシャワー浴びておいで。俺もそのあと入るんで。」
「あ、うん。そうさせてもらおうかな…。」
「それとも一緒に入ります?」
「それは…、ちょっと恥ずかしいかも。」
「ですよねー。」
歯を見せて笑う俊也さんは、まったくこの状況に緊張していないようだった。緊張しているのは私だけだ。私はひどく場違いな気がした。
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