人混みを離れて連れて来られた海。花火の音に隠れて…… (ページ 2)
『んぁっ…』
「しっかり濡れてるし…これじゃ慣らす必要もなさそうだな。ほら、おいで」
夏樹の太ももに跨り、反り立つ夏樹のモノにゆっくりと腰を沈めれば
私の中奥深くまで、夏樹を感じる。
『あっ…あぁっ…』
「はァ…すごい締め付け…動くよ?」
私の腰を抱いて下から突き上げる夏樹に、首へ腕を回して応えた。
『あッ…や…』
少し向こうには花火を見に集まった大勢の人。
手の甲で自分の口を覆い声を抑えようと試みるけれど、夏樹から与えられる抗いようのない快感に甘美な声が漏れる。
『やッ…そんなに激し…く、したら、声が…ッぁ』
「出せよ、声。今ならいくら喘いだって聞こえねーよ?ほら」
ドン、ドーンー--
私の声を隠すように、大きな音を立てながら次々と花火が夜空に打ち上げられる。
『ぁあッ…ッ…夏樹…ッ、もう…あぁああ』
「そんな締めたら…俺も…やばい…ッ」
2人の動きに合わせて大きく揺れ動く船。
強く抱きしめあったまま、果てた。
いつの間にか音は鳴り止み、遠くに聞こえていた人のざわめきも消え、静けさが漂っていた。
『あーあ…全然花火見てないよ…』
「俺は最初っから花火よりこっちが良かったけど?」
『まさか…確信犯?』
「さぁね?」
片方の口角を上げて、私を船に導いた時と同じようにイタズラに笑う夏樹。
私やっぱり、夏樹のこの顔に弱いみたい。
『…来年の夏も、一緒に来よーね』
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