幼馴染から恋人へとステージを進めて過ごす初めての甘い花火大会の夜 (ページ 2)
呆気にとられた朝香が、我に返ったのは一人暮らしの潤のマンションに入ってからだ。
「ちょっと、あんなところでキスしちゃダメだよ」
潤は肩を竦めてふわりと笑う。
「ごめんね。あまりにも朝香ちゃんがかわいすぎて。ここだったらいいよね?」
言うや否や、潤の長い指先が朝香の顎を掴み、唇を重ねた。
肉厚の舌で朝香の歯列をこじあけて、口内にまで舌を差し入れると初めてのディープキスに真っ赤になって恥らっている朝香の、かすかにリンゴ飴の味の残る柔らかな舌を心いくまで堪能した。
「潤兄――」
二人の唾液でテカッた唇で、朝香は反論の声をあげようとする。
潤はまたムッとしてそのまま朝香をベッドの上へと座らせた。
「そうやって呼んでいる間は、恋人同士にはなれないよ?もちろん、朝香ちゃんがそれでいいなら無理強いしないけど」
言いながらも、その指先は官能を呼び覚ますような動きで、朝香の髪を頬を唇を耳たぶを優しく撫でていく。
ご機嫌な猫のようにうっとりとそれに浸る朝香は、目を閉じたまま「潤のいじわる――」と、勇気をこめて初めて彼の名前を呼び捨てにした。
「良くできました」
いい子いい子、と、頭を撫でながらそっと朝香をベッドに押し倒す。
朝香はドキドキしながらもどうしたら良いのかまるでわからず、ただ、されるがままに身を任せた。
潤は、耳に、頬に、髪の毛に、そっと唇を押し当てながら浴衣を丁寧に脱がせていく。
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